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とりあえずジュネーブをうろうろしてます。
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日本人として誇りたくなる製品がいくつかある。ABS樹脂などのハイポリマー製品、すなわち日本のプラスチック製品は世界のどこに出しても恥ずかしくないものではないか、と思っていたりする。

 

でも、最近になって環境問題となる処理の面、リサイクル面、生物多様性面からはプラスチックはいまだに敵対関係にあるだけでなく、「日本製が最高」と思っているのは、日本人だけの思い込みであるかもしれない、という場面に多々遭遇してきた。

 

関西の方々には少々失礼かもしれないが、例え話をさせてもらうと、「大阪が一番や。東京には負けへんで」と言いながら、東京の人々には「ふーん。だからぁ?」と相手にされない状況だろうか。こういうやり取りを見ていると、「なんやぁ、気取りやがって」と反応する大阪人に対して、東京人は「いや、別に悪気はないんです。ただ、なんで張り合うかなあ、と…」

 

張り合う気持ちは判るものの、単なる空回りになってしまうのはエネルギーが勿体ないような気もする。拙に言わせれば関西は関西で何でも美味いし、東京などより熟成した言語文化を持っているのだから、ただ普通にしていれば、誰もが認めてくれるものではないだろうか。

 

さて、この話はここからサランラップに繋がる。サランラップに関する限り、いや、数々の日本製品を欧州人に紹介する中で、拙も関西人になってしまう。日本に一時帰国すると、土産として必ず持ち帰るものは文房具とサランラップなのだ。そして、妻や拙宅に訪れる英人たちに、「うりうり、日本のクリング・フィルム(サランラップの一般名)は凄いだろ」と自慢しまくるのである。

 

ところが、上述の関西と東京の展開のごとく、拙とサランラップは相手にされない。では、と、セロテープ、ガムテープ、プラスチックホルダーなど使いかっての良い製品を使わせてみても彼らは無反応である。

 

ヨーロッパ近辺で日本と同じ品質のものを求めるとしたら、それはかなり限られるか、目の玉が飛び出るほど高価になる。クリング・フィルムは薄すぎて、且つ切りにくく、すぐに芯に巻き込まれてしまう。一枚を引き出すのは時間と手間が掛かる。

 

セロテープやガムテープも薄くて、割れるように切れてしまう。横からの力には強いが、縦からは簡単に切れてしまう。付着剤も質が悪いので、剥がすと粘着在が付着してもう使いものにならなくなることも・・。

 

そういうものらと比較すると、日本の文具は品質もよく便利だから、外国では絶対に売れるだろうと考えるが、既にセロテープやガムテープは適度なものが市場に存在していて、日本から高価な文具を輸入するメリットなどない、と考えるのが英国式であると、元コクヨの社員とゼブラ社の社員から聞いたことがある。英人も欧州人もどちらも、こういうのが普通であって、不便に感じないのだ。

 

「お前たちには生活品を良くして行こうという向上心がないのだ」と妻に言っても、「そうかもね。でも、日本の便利さはtoo muchだって、アナタも言うじゃない」と言い返される。しかし、なぜこんな品質で我慢できるのか。はたまた、日本製品を便利と思わないのか、日本人だけが特別なんだろうか。

 

 

 

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スイスは公共交通が発達していると聞いていたが、間もなく在スイス期間が4ヶ月になるというのに、走行距離は4千kmを越えている。通常、1年で1万キロだったから、これは使い過ぎだ。

カーシェアリングが発達していると事前に聞いていたので、英国で車を売って、スイスではカーシェリングシステムを使うつもりでいた。しかし、諸般の事情で英国からその車に乗って来て、いまだに使っている。右側通行で右ハンドルはけっこう使いにくいが、このまま使った方が安上がりになる。しかし、環境に優しいかどうかは疑問。

先日のダボス会議ではスイスは自らを環境ランキング1位と発表した。

「でも、どこが?なんで?」

と言うのが周囲の意見。スイス人自らが、自国の環境対策や意識に疑問を持っているのか。

環境保全の立場から公共交通は重視されているものの、「公共交通が嫌いだ」と言って憚らない連中も多いような気がする。

拙も公共交通が嫌いだ。下々の者どもと一緒にバスなど乗っていられるか、と言うのは冗談だが、西洋人の体臭や人息れが苦手。

この「苦手」を「嫌い」と表現すると、差別になりかねない。でも、スイス人は英国人ほど臭くない。たぶん、あれほど太ってないし、食生活も異なるし、健康管理に熱心だからだろう。スイスでは医療費を払うから、皆医者要らずであろうとする。

その成果は肉体を強くすることで、更なるモティベーションになる。水泳をする奴らがやたらに速いことは以前も述べた。毎日泳いでいりゃ、そりゃ速くなるわな。拙はこの4ヶ月で30回も泳いでないだろう。なにしろ、やることが多い。

その種の健康マンたちは通勤自体を運動する機会にしてしまうから公共交通を使わない。でも、楽しいのかな? 泳ぐ彼らの態度には楽しさはおろか、他者に対する配慮も少ないような気がする。ただ突進するばかり。なんだか自動車運転の気性も似てないか。

もうすぐ引越の片付けも終わる。仕事も軌道に乗せて、拙もプールで国連の連中に負けずに突進することにしよう。その前に出張があるけど。それは公共交通で。




1972年築と言えば、英国ではかなり新しい。英国の拙宅は1930年築で、第一次大戦の復員を収容するために作られた街の一角に建てられたもの。日本だと1970年築でもかなり古い方になるだろうか。日本の不易の文化の喪失を憂う。

同じ頃に建てられた青山の第一マンションに住んだのは1980年代の中ごろで、同棟に糸井重里やら、宮崎緑キャスターやら、業界人が多く住んでいた。彼らがあの場所を選んだのは利便性だったのだろう。NHKまで徒歩15分だった。表参堂の横断歩道でトットちゃんの運転するメルセデスにオケツを小突かれたのは遠い思い出。

その第一マンションも10年以上前にその老朽化ゆえに再開発か、大修繕か、ということになったと聞く。しかし、現宅でも悠然と鎮座している。

現在の家の場合は、その「古さ」ゆえだろうか、住み始めて数日内に「あれ?」と思うことがちらほら、chらほら、ちらほら・・・、

5時になると、2つの臭いが立ち込める。

ひとつはタバコの臭い。バスルームの換気扇から漂ってくると思うのだが、この時間になぜか空調が停止する。

もうひとつは料理。でも、なぜ毎回同じ臭いなんだろう?タマネギの煮物?

最上階は煙突の頂上ともいえる訳で、あらゆる階で吸い込まれた空気が共同の換気口を伝って、いろいろなごちゃ混ぜになって拡散する。

体調の悪いときに、この臭いはけっこう凄い。

事務所の営繕担当になんとかして伝えたいところだが証明するのは難しい。

「一部それとも、事務所まで持って行く方法は?」

引越の主役は誰なんだろう。



 

スイスを初めとする欧州各国にはプライベートバンキングという富裕層を対象にした金融サービスがある。あらゆる危険性から保護されるために、預金者は銀行に相当の費用を払わなくてならない。架空のスナイパー、ゴルゴ13もこういうシステムを使っている。

 

拙宅でもスイスの都市銀行に口座を設けているが、プライベートのシステムを利用するほどの運用範囲ではない。スイスには都市銀行が2行あるが、スイス銀行という日銀のような銀行はない。ゴルゴ13が使っているとしたらジュネーブ市内の地方銀行かもしれない。

 

スイスのプライベートバンキングの場合、1千万円以上の金さえあれば、無記名でナンバーズ・アカウントという口座を作れることから、闇のお金も多く流入してきたという歴史を持つ。映画や小説でも題材にされるこのシステムは、マネーロンダリングの温床として名高くなったことは皆さんご承知の通り。そして、テロなど非合法、且つ非人道的な活動を行う資金として利用されることが指摘されて以来、この口座の新規開設はハードルの高いものになって来ただけでなく、ヤクザマネーなどは追及されるシステムやルールも作られている。

 

日本は日露戦争の頃、スイスの銀行とユダヤ人預金者に助けられている。ユダヤ人を迫害するロシア人を人民戦線でやっつけて欲しいと願ったから日本に融資した、という説が大勢だ。そのときの金の流れにスイス銀行は大きく関わって、かなり儲けている。

 

ちょと話が飛ぶ。1940年に在リトアニア日本国領事であった杉原千畝(ちうね)という人物がポーランドから亡命するユダヤ人に日本通過ビザを発給した。その数は6千名分。

 

しかし、このビザは大日本帝國政府からの発給許可は下りていない。杉原は人道的な見地と不明瞭な日本政府の判断という状況を考慮して発給を決行した。

 

杉原の話は、以下のサイトでいろいろと確認されたし。拙はこの人物を知ってから、なんとか歴史小説にしようと考えていたが、「命のビザ」というタイトルでテレビドラマにもなり、かなりメジャーな人物になってしまったので、数年前に企画をやめてしまったことがある。近々に神戸で中島みゆきプロデュースのミュージカルも開催される。行きたいなあ。

 

杉原千畝

http://www.chiunesugihara100.com/visa-unmei.htm

 

ミュージカル

http://www.rise-produce.com/sempo/index.html

 

ここ150年間の歴史を辿ると、日本とスイスとの繋がりはけっこう多くて、その都度深いと感じる。現代は金のつながりが最も多いだろうか。しかも、それは日露戦争の頃のユダヤ人絡みのものが続いていたりするから、どこで繋がっているかが判らないこともある。

 

日本の各省庁も隠し財産を保有し、かなりの額がスイスの銀行に置かれているという話もあり、その信憑性も高い。余計なことを書くと、ブロガーと言えども刺されるかもしれないので、これ以上は述べない。

 

スイスに生活しているだけで、なんとなくその繋がりの糸が解れてくるのが面白い。システムやルールの中に反映されているもの、歴史を語ってくれる人々、スイスならではと思っていたもののコンセプトが実は外国人移住者に拠るものだったりする。彼らは自分たちが住むスイスを豊かにするために、独自性を出して行ったわけだ。だから、「スイス銀行」という言葉も出来たんだろう。

 

そうそう、忘れないうちに先日のダボス会議での話。環境ランキングでスイスが1位、日本は23位に後退とあった。近いうちにこのランキングを検証してみたい。でも、どこかの編集者が採用してくれそうだったら、掲載できないので、ゴメンね。

 

 


ベッドから開放されると、さっそくメディカルボトル(尿瓶)に用足し。ボトルで毎回、看護士のチェックを受ける。大変な仕事だが、こちらも必死。焼けるような痛みを伴うので、緩慢な用足し行程。苦痛で顔もゆがむし、身体はドジョウのようにくねる。

溜まったモノを見ると真っ赤で怖い。とにかく水を飲めと言われたので、術後4時間以内に4リットルは飲んだ。回数を重ねるごとに赤ワイン色からロゼに変化。白ワイン色になるまで待つこともなく、退院が決まる。

 

色が変わるのを待つ間、医師が石を持って現れる。執刀医だ。と言っても、メスは使っていない。先日も述べたが、開腹手術ではないので、operationではなく、interventionという言葉を使っていた。試験管に入った石は最大直径11mmの見事な石だった。こんなのが詰まっていたらそりゃ痛いだろうな。「2つとも取ったのか」と聞くと、「Non.ひとつはマシンで破壊した」とのこと。それは正しい答だ。尿管の石はマイクロスコープで取り除かれ、今目の前にある。腎臓内の石はショックウェーブで破砕され、まだ体内にあるものの大量に水を飲めば、2,3日内で排出されるだろうとのこと。

 

取り出された石は検体にされ、成分を調べる。それで結石の原因が判る。拙の身体がどんな飲食物でクリスタルを作ってしまうのか。一般的に言われているものとは異なる食べ物で作ってしまうこともあるとか。検査の結果が楽しみでもある一方、今生の別れを告げる食材があるのかもしれぬ。

 

このときに判ったことだが、拙が麻酔で眠らされている間に、施術2回と施術結果確認のX線撮影が行われていた。彼らにしてみれば、慣れた作業なのかもしれないが、完璧なオーガナイズだ。

 

X線の結果と退院の確定を医師が伝えてくれた19時ごろ、夕飯を食べていくかと、看護婦にと聞かれた。食べても、食べなくても治療費は変わらないのだろうな、と思ったが、自宅に戻って好きなものを食べたいと思った。

 

思えば、盲腸で築地の大病院に入院したときも、歩けるようになると朝食と昼食は築地場外の友人の店を頼った。病院食を食べたように見せかけて、さっさと着替えて築地に走った。特に「きつねや」のホルモン煮込み、焼き豆腐、お新香、白飯は最高だった。ホルモンは石を作りそうだが、食べる頻度は週に一度だから、そんなに影響はないと思うのだがどうなんだろうか。

 

病室からの景色はジュラ山脈が美しかった。同室は6名のお爺さんで、皆仏語で「ジャポネ、ジャポネ」と口にしていたが、直接話しかけてくることはなかった。なんだか無礼だ。でも、どうせ仏になるのもすぐの連中なんだろうから許す。

 

部屋の隣が茶話室で、拙はほとんどの時間をそこで過ごした。そこであれば、爺さんたちの治療の様子を見なくても良いし、うめき声を聞かないで済む。後学のために見ておいても良かったかもしれないが、見たいものではない。

 

その茶話室でA5ノートにメモを書き綴りながら退院の許可を待つ間、ずっと待っている男性がいた。年のころは60歳頃、スリムで引き締まった身体をしていることが判る。たまに来る医師と看護士との会話はフランス語なのでよく判らなかったが、どうやら拙と同じ症状で、同じ状況、つまりベッドが空くのを待っている様子だった。やはり、この治療体験はスイスではスタンダードだったのかもしれない。人間の身体に石の詰まる話、この行き詰る経験は、今後もこの病棟で続いていくのだろう。

 

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