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去る10月はUKからスイスへ、そして先日スイス内での引越しをした。

今度の家はいわゆる「筆とハウス」

そうペントハウスとは文豪が住む邸宅のことだ、というのはウソだが、本当に最上階に住む。いや、もう住んでいる。住み初めて気付いたのは、この建物が築40年であること。それでも、かなり人気のある物件らしい。相対的評価、ステイタス評価、財産評価、賃貸借評価、好悪評価、機能評価、土地評価などなど不動産評価には様々な基準があるので、一概に「これが決定要因である」とは言えないことがある。人気の理由は血糊ではなく、地の利。そして、スペースの広さと景観。今も夜景を見ながらコレを認める。

でも、広い割には収納力なし。スイス人は物持ちが少ないのか?スイスに来てから10キロほど服を捨てる。英国を出る前も10キロほど捨てたが、あの20キロは何だったのだろう。今は半袖、半ズボン。家の中は暑い。

けっこう高い階に住むので、エレベータが必須である。これもまた40年もの。ひどく遅いというわけでもないが、あまり優秀とも言えない。でも、いい加減にしてよ、と言いたくなる。

荷物の搬入の合間に外に出ると、同じエレベータの人々と出くわす。

ボンジュール、と言葉を交し合うが、

「今日、引っ越して来ました」

と英語で言うと、難しそうな顔をする確率が40%

となりの家族もご主人以外は英語を話さない。

まあ、面倒なコミュニケがないと思えば、それもいーかな。

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スイス救急病棟

 

一昨日の続き。

 

屈強な隊員たちは、拙を救急車に乗せるとどこに行こうかと病院を探しはじめた。割とすぐ近くに一度止めたので、自宅から近くて良かった。夜中に治療が終えて、帰宅するのならタクシーでも安いだろうなどと考える。

 

道々、痛みの意識の中で明日は国連のバザーがあることを思い出した。前日、その準備で知り合った人々(日本人、タイ人、中国人などなど)に再開するのを楽しみにしていた矢先のことだった。準備を一緒にしていたG君には罪悪感さえ覚える。

 

安いクリスマスカードも買いたかった。あ、でも、これで今年は紙を無駄にせずに済むかな?皆さん、メイルでご挨拶していい?って、最近、友人たちはこのブログを観に来ていないけど。

 

ともあれ、来年は絶対に国連バザーに参加しようと思う。来年も同じ頃に、同じ病気になったら面白いな。いや、面白くない。痛いだけだ。それまでに治療を終わらせたい。

 

病院に着くなり、隊員たちは受け渡し手続き済ませ、拙の元に寄って来て、握手、握手。いやいや、本当にありがとう。助かったよ。

 

ロビーには10台あまりの担架が並んでいる。

 

「えー、10番目かよ」

 

フランス語よく判らんし、病院から帰る方法もよく判らんし、ということで同伴してくれた妻には椅子があてがわれて、大あくび。これも罪悪感。

 

気分が落ち着くまで、話していると、どこからともなく囁くようなS’il vous plaitの連呼。他の言葉ははっきり聞こえない。か細い哀れな声だ。

 

うとうとすると、その声が聞こえて目が覚める。目が覚めると痛みも思い出す。目を覚ますたびに「これが夢なら…」と思う。

 

その囁きの出所は拙の足元、隣のベッドにいる婆さんであることが判ると、不気味に思えた。妻もしばらくの間、どこからその声がしてくるのかが判らなかった。なんだ。腹話術か。

 

婆さんの声はしだいに大きくなり、泣き出すようになった。いつも同じパターンで、

 

「マダーム、ムッシュー、寒いわ。足のために毛布か何かを持って来て頂戴。シル・ヴ・プレ」

 

「マダーム、ムッシュー、私はいつまでここにいなければならないの~、教えて頂戴。シル・ヴ・プレ」

 

「なぜ誰も応えてくれないの~。オーン、オンオン」と声高くなる。泣き声もワンパターンで明らかなウソ泣き。狡猾なバーちゃんだ。

 

そして、こういう時間が延々と続く。病院のスタッフは時々話しかけては、この婆さんの世話をするが、かなりボケている様子。年齢は90歳くらいか。

 

「私はドイツ語圏なの」

 

と言うものだから、ある医師がドイツ語で話しかけると、彼女の反応が止まった。

 

「このお婆さんがいなかったら私たちも眠れるのにねえ」と妻。

 

待合ロビーで待つこと既に2時間。眠れず、痛みは消えず、目はぼやけて何もできない。

 

「この婆さんにモルヒネ打ってもらおうか?シル・ヴ・プレって」

 

それからさらに2時間後、この婆さんは治療室に運ばれて行った。拙は激痛はあるものの致命的な症状ではないし、モルヒネ注射を打たれているので、順番はどんどん後回し。

 

午前5時ごろに気づくと、アル中で搬入され点滴を受けている若いやつらと拙しかいなかった。

 

「順番はいつになるんだ。こいつらと同じ扱いってのはひどくないかい」と文句を言うと、英語の話せる看護士は、

 

「まだ痛むの?」ときやがった。

 

「痛いからここにいるんじゃないか。検査があるからって、連れて来られたんだ。担当医を決められなくたって、必要な検査はパラメディックのレポートからも明らかだろう。さっさと検体をとりやがれ」

 

と英語で毒づく。

 

「でも、検体を取ったって、結果が判るのは朝の9時以降よ」

 

「じゃ、何のためにここにいるの?何のためにここに連れて来たの?時間と体力の無駄遣いと、あのばーさんに精神衛生状態を悪化させられただけじゃん」

 

拙の主張には反論せず、看護士たちはすぐに拙を治療室に連れて行き、医師に会わせ、問診と触診、そして検体を取る。

 

事情を汲んだ医師はその部屋で妻と拙が寝ることを許可。時々世話を焼きに来る看護士は英語ができない。「起こすなよ、このぉ」

 

そんなこんなで、検査のあとの診断を経て、病院を出たのは11時ごろ。病気になって夜中中病院に居て、眠れぬまま過ごし、夫婦ともにとても不健康になって帰宅したのが12時半ごろ。

 

若い頃は一晩中飲み明かしたけど、40代後半でモルヒネで夜明かしはきつい。やっぱ、あの婆さんは体力あるんだなあ、と変なことに関心した。

 

時差ぼけのような感じは2日間続いた。病院に行けば、病気は治して貰える筈だけど、なんだかもっと病気になりそうな体験だった。まあ、救急病棟に行くことなんて滅多にないだろうけど、行くことがあれば、読み物を忘れずに。

 

それから、後日談で入った情報

 

拙は市民病院に搬送されたが、私営で対応が早い病院もあるとのこと。待ち時間もせいぜい23時間。普通はそっちにいくらしい。

 

ここで新住所を掲載するわけには行かない。

只今、メイラーが使えないので、ウェブメイルを使っている。そうすると、かなり大事な人にでも住所変更のメイルを送り損ねる可能性がある。

でも、メイラーが復活すれば、ちゃんと交信できますので、それまで暫くお待ちください。

毎週、平均で200~300ポンド拾う。

そう言うと、さぞかしリッチだろうと思われるかもしれない。

副収入としてそれだけあれば、

へそくりとしても最高だ。

しかし、不労所得は身に付かないことが習わしであるかのように、

いつの間にか吹っ飛んでしまう。

実は、拾うと言っても、現金をそのまま拾うわけではない。

本当はかなり臭くて、不愉快な話だ。

犬の落し物のことを英語では、wasteとか droppingなど比較的上品なコトバで言うこともあるが、

踏んづけたら、エリバべズ女王でもSHITと言うに違いない。

もちろん試す勇気など無い。

それだけ人を不愉快にさせるものだから、

不作為の人に罰金50ポンドを課すのだ。

しかし、課金の基準がわからない。

ヒト盛辺りで勘定するのか、

ヒト行為辺りで勘定するのか。

昨日、拙宅の側道の芝生には大小の差はあれ、

4箇所に犬の落としものが散逸していた。

これは4名の違反行為者の仕業と考えるのが順当だらふ。

それが200ポンドのおおよその根拠だ。

乾き具合、色、形状、大きさ、内容物からして4頭の犬が落として行ったものと推測される。

側道に駐車しているので、車に近づく時、それは厳重な注意を要する。

下駄箱や玄関の框などがない構造だから、一度踏んだら大惨事である。

だから、拙は二重に重ねたビニル袋で手を覆い、

ヒトくソ、フタクそを丁寧に拾うのだ。

拾うときにしっかりと拾わずに、拙が手から物体を落とすとする。

すると、それは民法上の未必の故意と見做され、

その物体を放置したのは拙の責任となる。

すると、拙が罰金50ポンドを払うことになる。

まあ、それは単なる理論だ。

そんなことはありえないと思われるだろうが、

犬の落し物を拾わない、法律に詳しい飼い主がいれば、そういうアフォーなこともあり得る。

世の中、権利の乱用花盛りである。


犬の落し物を拾う袋も器具も持たない人たちがたくさんいる。

明らかに彼らの不作為である。

そこで、標語を思案中、いや募集中にしようか。

How do you collect your dog's droppings without any bagg?

誰か一緒に英語で考えて欲しい。

選ばれたら英国の名物を進呈しようと思います。

因みに、一度冷凍すると切れてしまうような輪ゴムではありません。


それから、行政にも連絡しました。

「罰金収入をたくさん損しているぞ」 と。



去る23日はロンドン南の友人たち、

25日はロンドン以北の友人たちに集まってもらった。

正確に言えばシティではなく、ホワイトホールという官公庁街。

オリバー・クロムウェルが当時の国王チャールズ1世を処刑した、現バンケットハウスから約100m離れたところ。

首相官邸のダウニング10から300m離れたところ。

トラファルガー広場から100mのところ。

大蔵省、外務省、防衛省、国会などが並ぶ英国の国政と行政の中心。

と言ったところで、なんの意味もなさない。

バス停Mのまん前と言った方が判りやすい。

あの辺りのパブには国会議員も出入りするので、

採決呼び出しの際に鳴らされるディヴィジョン・ベルが設置されたところも多い。

以前、ベルを見せてもらったが、油と脂に塗れて埃だらけだった。

場末のラーメン屋の換気扇を思い出した。

どちらも店主に掃除する気は無い。

掃除したら音色も変わるのだろうか。




考えてみれば、面識はないけれども、

マイミクになって頂いている方々にまで配慮が及ばなかった。

おまけにメイラーが使えないので、連絡が充分に行き渡らなかった。

許されたし。

妻の職場、旧友、英国野球狂団、仕事関係の方々にはお集まり下すって有り難うございました。

ドリンクスだけでしたが、ホノボノとしたいい時間を過ごさせて頂きました。

ビジネスで繋がる人々に連絡しなければ。

つまり、来れなかった人々とも今後も繋がりが続く。

今度拙がロンドンに戻る時は

みんな集まってくれよ。

たぶん、年内。

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