忍者ブログ
とりあえずジュネーブをうろうろしてます。
[227]  [226]  [225]  [224]  [223]  [222]  [221]  [220]  [219]  [218]  [217
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


スイス人の不躾さには頭も来るし、閉口させられることも多いが、そういう奴らを相手にしているからこそ、「ここぞ」というときは損をしたくないと頑張る気持ちになる。

 

歯の治療ミスがあったので、数週間掛けて訴え続けた。もちろん、ミスとは言わない。ミスであることを主張すれば、かえって意地になって認めないばかりか、完全に否定されるだけだ。たぶん、この国のメンタリティとはそういうものだろうし、ヤクザやギャングが居ない分、一般人には「黙っていてなんぼ」のような考え方が浸透していると分析している。そういう考え方の背景になるものが、独特の主張を勝ち取ってきたスイス史の中に垣間見る。

 

ともあれ、どうにかしてその歯科医師にミスを認めさせようと案じた。衛生士に頼んで、調子の悪いところを診てもらい、X線撮影したら、問題が特定された。証人は衛生士であり、歯科医師は第三者の意見でミスを認めざるを得なくなった。

 

それでも、歯科医師はミスとは言わない。先のクラウンの形が不適切だったから、隣の歯の詰め物を取り替えて成形するということになった。

 

「コスト負担は私じゃないよね」

 

と念を押す。

 

「この治療には通常1000フランク(約10万円)掛かりますが、これはアナタのコストではありません」

 

「つまり、それはアナタ(歯科医師)のミスだからでしょ」

 

とは言わない。

 

ここは穏便に治療を待つのみ、と言葉を飲み込んだ。拙は無料の治療さえ確信できれば、それでいい。かくして、現在は健康な歯が夏の日差しの中で輝く。

 

もうひとつ、交渉勝ちの件。

 

盗まれたリュックサックの代わりを購入したが、5千円相当もしたのに、縫製が悪くて使い始めてすぐにあちこちがバラけ出した。返品しようとしたが、オリジナルのレシートを保険会社に送ってしまった。リカバリーにこれだけ掛かりました、というレポートに添付したのである。店員はオリジナルのレシートがないと返品不可と自信を持って言い切るので、一旦諦めた。

 

しかし、後日同じリュックサックが売られているのを見つけて、ムラムラと闘志が湧いてきた。レシートのコピーをコピーして、店員にマネージャと話させろと要求。マネージャはいろいろ考えた挙句、いきなり「OK,返金しましょう。不良品だもんね」

 

交渉してみるものだ。本日、損しなかったのは〆て1,050フランク。ま、10万円相当なんで、悪くないでしょ。

 

交渉にも国民性をみてやらんとね。一番難しい交渉相手は大阪のオバちゃんかな。

 

 

 

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新コメント
[02/01 多田宗太郎]
[12/09 Marmite]
[09/16 Marmite]
[09/09 orange]
[05/16 Marmite]
プロフィール
HN:
牧歌
性別:
男性
職業:
趣味に被る
趣味:
職業に近い
自己紹介:
欧州をうろつく牧歌人。
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析
アクセス解析
アクセス解析
忍者ブログ [PR]