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ジュネーブと言えば、エスカラードという言葉なしで語れない・・・らしい。
エスカラードと言えば、キャデラックにもそういう車種がある。キャデラックと言えば、元フランス貴族。なんで敵方となったジュネーブの祭の名前を自社ブランドに?はて?誰か調べて。
日本では坊主も走る師走であるが、フランス人ははしごを駆け上る。エスカラードの元の意味は「はしごをよじのぼる」ことだそうな。よじ登って来たのは、スイス人ではなくて、ジュネーブを包囲したフランスのサヴォワ公国の兵隊だった。ジュネーブは四面楚歌の状態から奇跡的に勝利。今日のジュネーブがあるのもこの勝利のお陰だそうな。そして、今では戦勝記念、独立記念としての元来の性格よりも、めでたさの強調されたクリスマス前の盛大な祭だ。
「火に掛けた鍋」をモチーフにした鍋、マーッミット。これを壊して、親類縁者で分け合う。
毎年、時期がずれるのは、1602年に起源することだけに太陰暦で祭日が決められているからだろうか、とスイスに長期在留する人々に尋ねてみたが、よく判らないと言われた。中国の旧正月、西洋のイースターよろしう太陰暦に固辞する祭は多いやね。ま、来年までには調べておこう。いや、本当にわからないことだらけだ。
ジュネーブに勝利をもたらしたのは、主婦と鍋と野菜だったことから、昨今ではその鍋を模したチョコレートが祭の主人公になっている。主婦は煮えたぎったスープの怖さを知っている。その怖さを利用して、ジュネーブの城壁にはしごを掛けてよじ登るサヴォワ兵に野菜と煮汁を振り掛けた。
サヴォワ兵たちは大やけどし、梯子から転落し怪我人続出。煮えた野菜を見て何が起きたのか判らなくなり、戦意喪失する。「かあちゃんに叱られた」ことでも思い出していたのだろうか。その間にジュネーブ兵が反撃に出た。そして独立を勝取る。ドラマチックで面白いが、女性が亡国の危機を救ったことにも重要な意味があると思う。
当時の考え方であれば、女性でも国を救えたんだからと、「か弱き男性たち」を励ましたことだろう。もうひとつは戦いが創意工夫でなんとかなること、固定観念に囚われないこと。武器とは武具だけにあらず。煮えた野菜汁ほど怖いものはない。まんじゅう怖いならぬ、野菜怖い。
戦争というのは、古今東西国民戦線側の勝率が高い。日露戦争で日本は勝った。でも、太平洋戦争では帝国主義を振りかざし、地元ゲリラにやられた。国を失い、命を失うことを思えば、今の腑抜けた日本人でも頑張るだろう。「ボクちゃん、PCゲームがあればいい」なんて言っている奴は誰だ?
祭は12日まで続くので、週末のレポートに出来るかどうか。