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ホンダのレーシングチームを連勝に導いたリーダー、
後藤治氏に会った。
まず、講演前にご本人自らが自社リーフレットを参加者に配る。
なんと低姿勢な方だろうか。
行われた講演の始まりで、さらに人柄が伝わる。
こんなにいい人があの過酷なゲームのリーダー?
話を伺っているうちに拙人生との間接的な接点が多数見えてくる。
現在の商売も魅力的だが、なによりもお人柄が素晴らしい。
特に印象的だったのは、
F1エンジンは2800kmしかもたないとか、
4千万円以上掛かるとか、
2km/ℓということではなく、
「それをやってみたいから、やってみた」
ということで、しかもそれが成功に繋がっているということ。
世界基準の軽自動車とか、
1ℓエンジン車とか、
彼の未来は、既に将来を凌駕している。
また、無差別殺人。
スイスでも、フランスでも、英国でもこの数日間のトップニュースだ。
たぶん、世界のトップニュースだったのだろう。
世界の殺人事件をすべて知っているわけではないが、この無差別殺人は日本の犯罪の特徴とは言えないだろうか。
「誰でもいい」という考え方は、「お前でも誰でもいい」と扱いをされてきた社会への仕返しにも見える。
犯人は人員削減の対象にされていると思い込んでいたらしい。
企業は個々の能力よりも頭数だけで労働力を勘定する。
勘定が合わなくなれば、誰彼構わず人員削減する。
この「誰彼構わず」が犯人の持つ劣等感や価値観を刺激して、正常な判断を狂わせたのではないだろうか。
類似事件はたくさんあると言われるが、特に似ているのはアメリカのバージニア工科大学の事件だ。
劣等感、孤独感、社会からの疎外感、感情の制御などの点で類似していると思う。
「ローマ人の手紙」を著した塩野七生さんは、殺人は人間の本性であるという主旨を、あるテレビ番組で述べておられたことがある。
拙もそう思う。戦争がなければ、別のカタチでイジメや殺人は行われる。人間はそういう生き物らしい。だからこそ、宗教や理性で自らを律して来たのだろう。もちろん、宗教は万能ではなかったことは歴史が証明しているし、理性を持ちながら連続殺人を行う者も後を絶たない。
でも、こういう事件を防ぐ手立てはあると思う。同じような事件、同じような心理状況が作り出される環境が我々の周囲に揃っているのだから、それら外部要因を取り除くことは無理としても、人間自らがもうちょっとまともになる可能性を作り出して行けないものだろうか。そうすると、学校以外での教育ということになるのだろうか。
ちなみに猟奇的な連続殺人と、秋葉原事件のように無差別大量殺人とでは行為の背景がまったく異なる。行為者の心理状況や問題解決能力もまったく異なる。前者には捕まらない例もいくつかあるのだ。
それにしても、亡くなった方々はもとより、被害者たちが気の毒だ。
犯人には死刑を与えるのではなく、一生を被害者の人生を支えることで償ってもらいたいものだが、今の司法制度では叶わないことだろうか。死ぬ気で行ったことなら、死ぬ気で被害者や遺族に償うべきだろう。
初日はさらに先のヴェヴェイというチャプリンの住んだ街で、コモンウェルス戦没者慰霊祭に参加。
当時敵国だった日本人の拙が参加できるようになったほど世の中は成熟している。
参加者の中には当時従軍して日本軍に脚を撃ち抜かれた爺さんもいた。でも、わざわざズボンを脱がないで貰いたかった。
拙父が生きていたら同じ年くらいか。つまり、90歳くらい。
年に何回かこの慰霊祭が行われるので、聞いてみると英連邦内でその記念日が異なるからとのこと。
今回はオーストラリアのための慰霊祭。
ヨーロッパまで派遣され、スイス近辺で命を失った兵隊も少なくないらしい。
記念日の象徴と言えば、英国ではポピー。
豪州は開花時期のローズマリーを胸に飾る。
慰霊祭の後はチャプリンの銅像へ。
この景色を眺めながら亡くなったんですなあ。
やはり晩年はスイスか。
右に立っているのは巨大なフォークでやんす。
土曜日はU19女子サッカー、スコットランド対スイスを観戦のためローザンヌへ。
女性でも凄いキック力なのね。
これぞプロと思わせる選手ばかりだった。
結果は2対2.
29日にデンマーク戦が同じ場所で行われるが、ただ今仕事を調整中。
で、日曜日。
オリンピック博物館の一室を借りて、British Residence Associationの年次会議。
昼食では協会会長と英国のべカナムテニス競技場のオーナーである人物と同席。
貴賓席なので、すべての信号はここが発信。
拙がジャケットを取れば、他のテーブルの皆もジャケットを脱げる。
これが国際プロトコルの一旦だ。
皆さん、暑そうだったので、拙は率先して脱いだのだが、英国紳士の皆様、汗をかきかきディナーに興じる。
ディナーは美味かった。ローザンヌの景色も最高だった。博物館は北京一色。
マーラは行くんだよなあ。
家の中に何日も篭っていたかと思うと、昼夜を問わず招かれる機会が続くこともある。
良い出会いがあると時間を費やした甲斐があったと思う。
特に今週はいろいろと良かった。
ジュネーブ日本総領事館の表に飾られたコイノボリ。
全長15mくらいかな。
ウインドウの中に入って撮らせてもらいました。
ジュネーブで最初に知り合った方にミョウガの根を分けて頂いた。
夏の終わりまで芽を出し続けるとのことなので、とても楽しみ。
その頃には紫蘇の葉も大きくなっているだろう。
さて、表題の+91とはインドの国番号。
最近のインドはどうも元気が良い。
在欧州のインドコミュニティをさらに活性化させようとインド系英国人Rが立ち上げたプロジェクト名でもある。
先日、レマン湖畔のThe Four Seasons Hotelで立ち上げレセプションがあって、日本人の拙も招かれた。
お陰で仕事関係の良いコンタクトが作れたのだが、皆インド人ではなかった。
RのGFは美貌のスイス人で大手金融会社の若きダイレクター。
彼女にそのことを告げると、
「国なんか関係ないの。そういう機会の中で繋がっていくことが大事なのよ。それも友達としてね」
そういえば、今年はスイス-インド友好協定から60年だそうだ。
1948年という二次大戦の世界混乱の時期にそうやって協定を結んでおくとは素晴らしいタイミングだ。
このレセプションはその60周年記念イベントのひとつでもあるらしい。
ジュネーブ周辺は春になると華やかになってくる。
昼間は140mの高さの噴水に吹き上げらたような風景。
ユーロ2008ももうすぐだ。
The Four Seasons Hotelのバルコニーから。
7時を過ぎると噴水は終わり。
飛行船ボールの直径は不明だが、10m前後か。
今日もこれから戦没者慰霊祭。
ユネスコ主催のイベントに参加してきた。
各国の代表者がそれぞれのプロジェクトについてプレゼンする。
5名中、2名がフランス語だけど、プロジェクターに映し出されたグラフから内容は読み取れた。
他の3名は英語。日本人代表者もいて、けっこうプレゼンに手馴れている印象。
会社人であった頃、外国人からよく聞かされたのは、
「日本人はプレゼンが下手だ。それは指導力にも影響している」
一般的に言えば、本当にそうだと思う。
でも、普段は的確なマネージメント能力を発揮しているのに、プレゼンとなるとしどろもどろの人物もいた。
何のためにプレゼンをするのかが判っていないかのような印象を受ける場合も少なくなかった。
一方、プレゼンの上手な人は指導力もある。
話が明快で判り易いからだろう。人の気持ちになってそれを考えることが出来るからだろう。コミュニケーションが上手いわけだ。
日本人でプレゼンの上手い人の出身を聞くと「ワセダの弁論部でした」とか、海外の大学で教育を受けて来た人々が多い。
日本で弁論部に入る人たちは、生まれつき議論やコミュニケーションの上手な人や積極的な人が多いような気がする。
しかし、欧米で子供のころからビジネス関係の教育を受けて来た人たちは、授業の一貫として、弁論を行ったり、プロジェクトについてのプレゼンをする機会を多く持たされる。誰もがプレゼンを行うので、その技術や多様性も大したものだ。
そして、良きプレゼンターは、皆をそのプロジェクトに引き込む良き指導者として目されるわけだ。
プレゼンにも、指導にもその人物の人柄や背景が影響してくるのは判るが、そういうことだけに頼っていては良いアイディアも埋もれたままになってしまうのではないだろうか、と常々思うところ。日本の教育は良き指導者を作る作業を怠っているのか、気付いていないのか。国際社会に出れば、誰もが気付く筈なのに。