とりあえずジュネーブをうろうろしてます。
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ミグロと言えば、スイスでの食材や生活物資の買い物処。
MIGROSと書いてミグロと読ませる。ここには酒、タバコ類が売られていない。経営者の方針なんだそうな。そのせいかどうかわからないけど、近くに必ずDenners(デナー)というディスカウントショップが並んでいる。ここで酒、タバコを買うヒトは買うようだ。生活物資も割安だが品質はどうかな。
その品質と言えば、ミグロにも割りと許せる質の自社ブランドを持っている。そういう商品につけられた名前がMBudget、つまりミグロ価格ってやつ。生産方式はかつてのダイエーブランドと同様に、それぞれの生産者のOEMでパッケージだけをミグロ二しているものが多いらしい。
でも、これはどうなんだろう?ビキニの水着が2000円てのはとても安いと思うものの・・・。
下のリンクは右クリックして、別ウィンドウで開いてください。
http://www.mbudget-kult.ch/index.cfm?gMod=shopdetail&kat=2&detailid=37
Mバジェット水着。水泳にはよく行くけど、こんなの着ているヒトをまだ見たことがない。
まあ、カルトショップだから、マニアが買って面白半分に使うんだろう。
例えば、仮装パーティのテーマを「ミグロ」にするとか。
他のMバジェット商品と見比べてみると判ると思うけど、全部こんなデザイン。
緑の地にmigrosとたくさん書かれていて、明らかに安物であることが判る。
正直、着るのに勇気か、おちゃらけ根性が要るよなあ。
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雨が上がったので散歩に出る。拙宅の近くはワイン用のブドウ畑に囲まれている。スイスワインはそんなに知られていないのだが、確かに英国でもお目にかかった覚えがない。
ワインとビールは動かすな、という諺があるほど地場での美味さは格別だからだそうな。確かにスイス産の白ワインはフルーティで美味い。でも、赤はちょっとなあ。でも、今日現在の拙の経験の範囲。
刺身にも合うおいしいワインを見つけたいね、と老夫婦のような会話をしながら近所を散歩。
しかし、うるさいなぁ。定期的に飛んでくる飛行機もうるさいが、それ以上にうるさいのが乗用車。
表題のようにビチビチと音を立てながら、拙らの横を通り過ぎる。雨が上がったとは言え、路面の水分を巻き上げて水煙を立てて走っている。何なんだろうね、と見ていて気付いたのは水しぶきの方向。
ひだりがスノータイヤ。右は一般車用。
どうやらスノータイヤを履いている車のようだ。スノータイヤは一般のタイヤとは異なり、切れ目のような溝が細かく多い。水分はその切れ目の中に吸い込まれ、吸盤のような真空状態になって路面に吸い付くので、氷路面でも吸い付きが良いために滑りにくくなっている、と思う。
そして、そのゴム溝は路面を離れるときに後方に水しぶきを撒き散らし、一回転して、また路面で水を吸って真空状態を作り出すという仕組み、だと思う。
日本のスノータイヤはスパイクタイヤしか見たことなかったから、このタイヤを見て激しく納得。そして、うるさい理由までわかってしまった。でも持論だから間違っていたら、教えてね。
寿司酢を作ろうとして、酢のカルメ焼きが出来てしまった。いや、本当はなべ底を真っ黒こげにしてしまったのだ。このまま湯に浸しても底が固まると厄介だなと、スプーンですくってみたが、もう遅かりし。底は真っ黒に炭化。
日本に住んでいれば、そんな鍋など捨ててしまうことだろう。しかし、ここはスイスだ。ゆきひら鍋などなかなか売っていまい。
築地のすし屋で餞別として譲ってもらった重みのあるゆきひら鍋。普通に買えば、3000円以上する代物。これがないとあらゆる和食の下ごしらえに影響する。スイスでは買えないし…。仕事の時間も惜しかったが、マイナスドライバーでなべ底を削るが如く磨くこと30分。ゆきひらはほぼ復元された。
削りながら、別の鍋で寿司酢を作る。ひと煮立てして完成。最大の失敗要因はまだ電気コンロに慣れないからだろう。底の丸い中華なべが使えない電気コンロは好かん。熱くなるまで時間が掛かるし、火を止めてもいつまでも余熱が残ることをつい忘れてしまう。余韻も余熱くらい長く続けば、幸福感が増すのではないだろうか、とわけ判らんことを言ってみたくなるお年頃。
ともあれ、今晩はワイルドサーモンの燻製を使った握りずしを作る。
何事であれ経験はいい教科書になる。
でも、経験している間の苦労は格別だ。
それは最低であったり、意外であったり、感動を伴う。
昨晩は持病の兆候があったので、仕事もブログも中途半端にして、
英国の医師から処方された常備薬を投与して、
様子を見ていた。
そのクスリを投与することは年に何回もないのだが、
スイスに来て以来、すでに4回も使っている。
明らかに体調はよくない。
しかし、スイス登録医で受けた検査ではその持病以外、
拙の身体はコレステロールも脂肪も低く、
パー璧な肉体なのだそうだ。
でも、日本の医者には「もっと痩せましょうね」と言われるから、
なんのこっちゃか判らない。
筋肉は脂肪よりもだいぶ重たいので、ほっといてくれと勝手に思うまでだ。
その持病は発症すると七転八倒の激痛を伴う。
処方された薬はそのためのものだが、
今回はそれが効かない。
しかも、30分後、1時間後、激痛は増大する。
もはや夜中の12時。
スイスでは、救急病院に直接駆け込む。有料で最低料金200フランの緊急往診の車を依頼する。救急車を頼む。という3つの方法がある。
手持ちに200フランクがなかった。救急病院の正確な位置が判らなかった。ということで、救急車を頼んだ。もちろん、これも有料だ。
驚いたのは、電話を掛けると既にこちらの住所などの詳細が救急隊に判っていること。しかも、英語で対応。と言っても、「痛い」のhurtという言葉を心臓のhartと思い違いしたらしく、心臓の特別救急隊までやってきた。
屈強な救急隊員が「心臓が痛いのか」とフランス語で尋ねて来たので、判ったこと。玄関先でうずくまっている拙は仰向けに寝かされ、そのまま応急処置を受けることに・・・。
「いえ、痛いところは違います。ここです。それに、・・・英語話してくれますか」
紅一点が拙の左手に輸液針を刺し、包帯でぐるぐる巻きに。
英語でコミュニケを取りながら、処置を決める。こういうときは苦しいけど、できるだけ言葉を多くして、相手に情報をたくさん与えた方が良かろうと、持病の履歴を語った。彼らの英語は完璧ではないので、判らない用語には素直に質問してくれる。こちらの英語がたどたどしいと彼らも治療に戸惑うし、間違いも増える。
そういうリスクをメリケンドラマERで観ていたので、ノウハウとして活用できた。すごいぞER。あの番組のインド人医師が好きだ。彼女は映画"Bend it like Beckham"に出ていた女優Parminder。共演していたKiera Knightlyの方が今や有名。
ともあれ、「痛みのグレードを0から10に例えると、どれくらいか」と聞かれたので、前回右側の時には気を失ったので、それを10とすると今日は9.5くらいだ。気を失ってもいい?などと、こんなときでもくだらない冗談を言ってしまう拙。
メディックスたちは言う。
「じゃあ、モルヒネ注射しよう」
「え?モルヒネ?あの癌の末期患者が使うあのモルヒネ?」
「んー、のようなものよ」
紅一点が拙の左手輸液管に注射を準備する間、
拙の気を反らすかのように右側から屈強なおっさんパラメディックが質問を投げかける。
でも、内容は忘れた。
この時分、モルヒネでかなりラリっていたのだろう。
痛くて、眠くてしょうがなくなっていた。
時々「おい、気を失ってないか」という言葉が聞こえたので、目を開ける。
注射の後、数分で痛みはかなり消えて行った。
「10のうちいくつ?」
「5か6かな」
「10のうちいくつ?」
「4か5かな」
救急病院に着いてからも、痛みのレベルはこれ以下にはならなかった。
英国の救急医療でも同じ症状、いやもっとひどい症状を扱ったことがあったが、
彼らはこんなに徹底していなかった。
たぶんモルヒネ投与などはこういう初期症状では使わないのだろう。
スイスで働く日本人のお医者様に聞く限り、スイスではモルヒネなどの劇薬でも効果が高ければ、簡単に使うという話を聞いたことがある。その事実は目の前にすると衝撃的だったわけで、英国NHSのように痛み止めを出すまで5時間も七転八倒させることなどないのだ。
ただ、困ったのはその後だった。
この続きは次回。
でも、経験している間の苦労は格別だ。
それは最低であったり、意外であったり、感動を伴う。
昨晩は持病の兆候があったので、仕事もブログも中途半端にして、
英国の医師から処方された常備薬を投与して、
様子を見ていた。
そのクスリを投与することは年に何回もないのだが、
スイスに来て以来、すでに4回も使っている。
明らかに体調はよくない。
しかし、スイス登録医で受けた検査ではその持病以外、
拙の身体はコレステロールも脂肪も低く、
パー璧な肉体なのだそうだ。
でも、日本の医者には「もっと痩せましょうね」と言われるから、
なんのこっちゃか判らない。
筋肉は脂肪よりもだいぶ重たいので、ほっといてくれと勝手に思うまでだ。
その持病は発症すると七転八倒の激痛を伴う。
処方された薬はそのためのものだが、
今回はそれが効かない。
しかも、30分後、1時間後、激痛は増大する。
もはや夜中の12時。
スイスでは、救急病院に直接駆け込む。有料で最低料金200フランの緊急往診の車を依頼する。救急車を頼む。という3つの方法がある。
手持ちに200フランクがなかった。救急病院の正確な位置が判らなかった。ということで、救急車を頼んだ。もちろん、これも有料だ。
驚いたのは、電話を掛けると既にこちらの住所などの詳細が救急隊に判っていること。しかも、英語で対応。と言っても、「痛い」のhurtという言葉を心臓のhartと思い違いしたらしく、心臓の特別救急隊までやってきた。
屈強な救急隊員が「心臓が痛いのか」とフランス語で尋ねて来たので、判ったこと。玄関先でうずくまっている拙は仰向けに寝かされ、そのまま応急処置を受けることに・・・。
「いえ、痛いところは違います。ここです。それに、・・・英語話してくれますか」
紅一点が拙の左手に輸液針を刺し、包帯でぐるぐる巻きに。
英語でコミュニケを取りながら、処置を決める。こういうときは苦しいけど、できるだけ言葉を多くして、相手に情報をたくさん与えた方が良かろうと、持病の履歴を語った。彼らの英語は完璧ではないので、判らない用語には素直に質問してくれる。こちらの英語がたどたどしいと彼らも治療に戸惑うし、間違いも増える。
そういうリスクをメリケンドラマERで観ていたので、ノウハウとして活用できた。すごいぞER。あの番組のインド人医師が好きだ。彼女は映画"Bend it like Beckham"に出ていた女優Parminder。共演していたKiera Knightlyの方が今や有名。
ともあれ、「痛みのグレードを0から10に例えると、どれくらいか」と聞かれたので、前回右側の時には気を失ったので、それを10とすると今日は9.5くらいだ。気を失ってもいい?などと、こんなときでもくだらない冗談を言ってしまう拙。
メディックスたちは言う。
「じゃあ、モルヒネ注射しよう」
「え?モルヒネ?あの癌の末期患者が使うあのモルヒネ?」
「んー、のようなものよ」
紅一点が拙の左手輸液管に注射を準備する間、
拙の気を反らすかのように右側から屈強なおっさんパラメディックが質問を投げかける。
でも、内容は忘れた。
この時分、モルヒネでかなりラリっていたのだろう。
痛くて、眠くてしょうがなくなっていた。
時々「おい、気を失ってないか」という言葉が聞こえたので、目を開ける。
注射の後、数分で痛みはかなり消えて行った。
「10のうちいくつ?」
「5か6かな」
「10のうちいくつ?」
「4か5かな」
救急病院に着いてからも、痛みのレベルはこれ以下にはならなかった。
英国の救急医療でも同じ症状、いやもっとひどい症状を扱ったことがあったが、
彼らはこんなに徹底していなかった。
たぶんモルヒネ投与などはこういう初期症状では使わないのだろう。
スイスで働く日本人のお医者様に聞く限り、スイスではモルヒネなどの劇薬でも効果が高ければ、簡単に使うという話を聞いたことがある。その事実は目の前にすると衝撃的だったわけで、英国NHSのように痛み止めを出すまで5時間も七転八倒させることなどないのだ。
ただ、困ったのはその後だった。
この続きは次回。
どんなに困ったことでも、そのことをクリアすれば忘れる。
クリアできなくても、避けて通れば忘れる。
人間とは忘れる動物だと言う。
でも、トラウマは忘れないから生じるものではないだろうか。
拙にもいくつかのトラウマがある。
雪が怖いのはそのひとつだ。
でも、銀座で会ったゆき子ちゃんは好きだ。
たまにメイルをくれる。
それでも、雪に対するトラウマは消えないのでスキーはやらない。
やったらきっと言われるだろう。
「やらないなんてもったいない。すばらしいシュプールを描くじゃないか」
でも、10分後の拙はへたれているだろう。
雪で滑って転んで骨折したお陰で、
両膝関節がダメになったのは19歳の頃。
今でもガックンと膝に力が入らなくなり、激痛!
少し運動しただけで必ず現れる症状である。
手術も出来ないこの持病。
死ぬまでご一緒するしかないのだ。
ご一緒と言えば、英国から運転して来た愛車。
これは元々日本で購入したもの。
英国ではスピードメータと霧灯火のコンプライアンスを受けただけで利用可能になった。
スイスではさらにヘッドライトの仕様変更と、そのスピードメータを再びkm表示に戻す作業が必要になる。
日本や英国では健康そのものの愛車はスイスでは不健康車として扱われる。
仕様変更には費用も掛かる。
買い換えた方が安いか?コンプライアンスの方が安いか?
英国ではこの車が欲しいという友人がいたけど、
頭痛いな。