[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
英国やヨーロッパでは、ハマチなどの輸入養殖魚の入手はなかなか困難なのだそうだ。
ロンドンで和食レストランの経営に携わるL君が教えてくれた。
輸入するのなら、EUの検疫基準に適合させるため、真空パックされたものになるので、通関にも手間と時間を要するので高価となる。
ジュネーブから毎週行く市場はフランスにある。鮮魚は豊富だが、野生種につけ、養殖種につけ、殆どがフランス国内で水揚げされたものであり、ハマチのような養殖魚はそんなフランスでも入手が困難なことが彼の話で判ってきた。
養殖魚をフランスに輸出するとなるとEU仕様になるので、無理からんことだからそれはよく判るものの、フランス漁船に天然のハマチやブリは引っ掛からないものなのだろうか?
そういえば、フランスの魚市場では安定供給されるものとそうでないものとがある。鮭、舌ビラメ、レマン湖で採れるペルシェなどは養殖ものだからいつも店先に置かれてる。鯵と鰯は種類を違えるものの、なんとか常時置かれている。
一方で、カツオなどの遠距離回遊魚はあったり無かったりする。でも、マグロはある。まあ、カツヲをさばくのは難しいから、人気もあまりないような気がする。いつか天然ハマチにお目にかかることもあるかもしれないが、外道(目的外の魚獲)の場合は値段も安めになるので、魚屋も安めに設定してくるんではないだろか、とひそかに楽しみにしている。
英国のしょぼい魚店と比べ、ジュネーブ近辺にはタラなどが店頭に少ないのは英国人のように何でもバター(てんぷら)で包み、魚の味を損なわせて食べることをフランス人が好まないからだろう。拙もフィッシュ&チップスを美味いと思ったことは一度も無い。ここは良く知られているから、有名だから、と言われて食べてみてもすべてダメだった。美味いわけが無い…のかもしれない。英国人は本当に悪食だ。美味いもんでも一度ダメにしてから口にしたいらしい。英国に美味いものはたくさんあるのに、それらの多くは隠れたままである。隠してしまったのは英国人本人だ。彼らには食を楽しもうという意識が足りない。おいしいものの発掘には、地方のレストランかテレビのセレブシェフに頼るしかないのだろうか。安く美味くするには、情報と自分に頼るしかない。
話が脱線した。
ジュネーブ生活の拙が入手する刺身用魚類のうちでもハマチだけはスイス国内で購入する。いや、たぶんヨーロッパ内ではスイスでしか購入できないのだろう。なぜなら、スイスはEUに参加していないので輸出入の基準がEUとは異なるのだ。
中卸に行くとL君の言葉とは違ったカタチで搬送されてくるのが判る。もちろん真空パックではない。パーシャル冷凍方式とは半冷凍と言えば良いのだろうか。そんなやり方でひとつの発泡スチロール箱に4匹ほど入っている。養殖ものらしく、全部同じ4キロ程度の大きさだ。やはりここはEUとは違う。ハマチはスイスに限る?