とりあえずジュネーブをうろうろしてます。
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今朝は寒かった。地面が凍っていた。こういう路面にスノータイヤは有効なんだろうな。と思いつつ、ゴム底の靴を履く。妻には高いヒールを履くなとアドバイス。
車庫から車を後進で出すと路面が滑るのを感じた。軽く制動させてもABSブレーキみたいな感じ。
妻事務所までは快適ドライブ。途中の坂道でポンピングブレーキを試みる。高等技術ではない。単なる物理の知識と応用。それを理解しないで、ブレーキングをしている先行車輌を見て怖いなあ、と車間を空けていて正解。先行車はカーブでガードレールに接触。当たり前でしょ、それがcentrifugal force(遠心力)。横滑りしてさぞ怖かったことでしょう。
でも、拙も軽く失敗。駐車場内で360度方向転換し終えて制動に入った途端、車が前方に2mほど滑った。遠心力は判っているのに、慣性の法則を忘れていた。危うく車はボラードへの激突を免れたのだ。ふぃ~。
拙はそのまま病院に。アポの時間よりも早い到着なのに、コトはとっとこ進む。スキャンで身体を開きにしたり、輪切りにしたり。拙のために指導音声を英語にしてくれた。「日本語はないの?この機械日本製でしょ」と聞くと、笑われた。
自分の身体の中を見たり。検査対象は臓器だが、「おお、ここにこれだけ厚い筋肉のあるヒトはスイス人にもなかなかいませんよ」「そうですか。背筋と腹筋には自信があります。意外なことにジャンプ力に関係あるんですよね」 医師と病気とまったく関係ないことで盛り上がる。まさに「輪切りのワタシ」「鯵の開きの気持ちがよく判る」
待合室で待たされる間に同じ症状の患者を2名見たので、そのことが話題になる。
「今朝は道が凍っていましたから、やはりこういう事故は起き易いんですね」
「そうですね。今日はすでに6件ほど同じ事例で患者が運ばれて来ています」
拙が見たのは、うら若き女性2名の車椅子姿。二人ともピンヒールを履いている。そして、片足は骨折、あるいはひどく挫いている様子。くるぶしが片方の3倍も腫れている。胸の開いた白シャツを着て、上下黒のスーツだが、転倒の勢いでズボンは破れている。美貌も若さも形無しである。涙ぐんでいるので、声を掛けてあげたかったが、どうせフランス語でないと会話が成り立たないんだろうな。労わる言葉を掛けてあげるにも仏語学ばないと不可と気づく。あたりまえだ。
凍った路面に接触面の少ないピンヒールを履いて歩けば、支えが少ない分、滑るリスクは増える。凍った路面でブレーキを掛けてタイヤをロックすれば、遠心力によって車は外側に滑る。スイスでもこんな奴らいるんだ。イギリスにはとても多いので、運転手に「ばーか、ばーか」と叫びたくなる。性格悪い?
なんだか物理って、哲学みたいだな。当たり前のことを当たり前に説明している。でも、骨折したヒトたちや、車をぶつけたヒトたちには教訓に聞こえるだろう。
スイスの冬を甘く見ちゃなりませんぜ。でも、まだスノータイヤ履いてない。
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Re:都会ですねえ。
都会では実用性や生活の物理学は無視されがちですよね。
無題
はじめまして、よく拝見させて頂いてます。ヒール危ないですよね、厚底時代思い出します。
教訓といえば。運転手に「ばーか」と叫びたくなる。と、ありましたが
数年前、道路が凍っている日に対向車線の車が急ブレーキをかけ、回転しながらガードレールへ、、、
腹黒の私は「アホだなー最初っからスピード落とそうよ」と新しく店頭に置く六百万円近い展示車を運転しながら思いました。
そのすぐ後、自分が自動ドアの柱に新車をぶつけ、バンパーを潰す事になろうとは。
教訓と言うべきか、その後、人のミスには寛大になったように思います
教訓といえば。運転手に「ばーか」と叫びたくなる。と、ありましたが
数年前、道路が凍っている日に対向車線の車が急ブレーキをかけ、回転しながらガードレールへ、、、
腹黒の私は「アホだなー最初っからスピード落とそうよ」と新しく店頭に置く六百万円近い展示車を運転しながら思いました。
そのすぐ後、自分が自動ドアの柱に新車をぶつけ、バンパーを潰す事になろうとは。
教訓と言うべきか、その後、人のミスには寛大になったように思います
まいこ様
ようこそ、拙ブログへ。確かに他者に寛大であれば、ストレスを溜めずに済みますよね。事故を起こしても、その後処理をやり退ければ、それでケースクローズですから、そういうのもありかな。