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昨日の続きの前に、状況説明。拙は石持ちであった。諸検査の結果を診ても、コトの他健康であるが、体内にクリスタルを作りやすい特性がある。普通はおdebちゃんやぜーたく君がなりそうな病気であるが、それは偏見というものだ。
特にぜーたくの定義は時代とともに変化するし、何をもって贅沢というかは人それぞれだろう。拙は子供のころ、銀鮭といくらや筋子でご飯を食べていたが、それは安かったからだ。でも、今は高級食材でしょ。
尿管が簡単に詰まってしまうほどの巨大な石を2箇所に抱えていることが判ったので、それらを除去するには、「取り出し」と「破壊」との2つの施術が必要になった。ちなみにそれらを除去しなければ、腎機能の低下や炎症を起こす。致命的ではないにしても、激痛が始まり、腎機能が一時的に低下したときは顔面がチアノーゼに見えると言われたほど身体への負担は大きい。おまけに、拙はその痛みと何ヶ月も闘って来た、と言うか仲良くして来たのだ。手術が決まるまで、何ヶ月も掛かってしまった理由は後述するとして、痛みは友達じゃない。拙の友達は傷みや痛みから救ってくれるヒトたち。
場面は、昨日の続きで病棟の茶話室から。
頑固者で、考えを曲げないスイス人を泣かすなんて、なかなか出来ることではないそうだが、健康や生命に関わる以上こちらも必死だ。若い看護士は一生懸命になって答えた。
「お気持ちは十分お察しします。日本や英国ではこんなことはなかったかもしれません。でも、この病院はスイスの公立ですから、出きるだけ万人に平等にサービス提供するために、こういうことがよく起きるのです。私たちは決定できる立場ではないので、仰ることを担当医に伝えます。そして、今から出来るだけの検査をさせて頂きます。但し、明日になる以上、現時点でベッドは確保できませんし、同じ状況のヒトが3名居ます。担当医も今日の何時にアナタと話が出来るか判りません。担当医と話して、ベッドが確定するまでこの茶話室で待機していて下さい」
「こんなこと、昨日以前の時点で判っていたことなんじゃないの?」
「判っていましたけど、出来るだけ早く治療を受けて頂く為には、こうやって病院で待って頂く事が最良の方法なのです」
「そうじゃないだろ。連絡するとかえって面倒くさくなるから、こうしてとりあえず来させているだけだろ」とは言わずに、不承不承そのまま担当医を待つことにした。
でも、病因さえ見つけようとしなかった英国のGP(主治医)よりはずっとマシかもしれない。国民健康保険のシステムがどんなにダメであっても、医療をちゃんと見据えた医師がGPとして働くならば、正しい診察へと導かれる筈と思う。今回ここまで病根をたくましく育てたのは、英国の国民健康保険のミスと言って憚らないではいられない。あ、舌がもつれる?