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とりあえずジュネーブをうろうろしてます。
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17日のブログが書けなかった理由は外泊。

PCを持っていける状況でもなく、仕事できる状況でもなく。

くたくたになって帰宅したのはつい先ほど。スイス時間の18日20時。

それまでの経過は今後物語り風にして認めてみようかな、と思うのも、表題の通りA5サイズのノートにこの2日間のことを時系列に書いていっただけで20ページにもなったから。その間にエッセイの仕事も4つほどこなした。って書くのが速いと自慢しているだけ。

くたくたの駄目押しはジュネーブ駅から拙宅の最寄り駅までの電車中のこと。

スイスの都市では1時間使い放題のチケットが220円(から300円)で購入できる。でも、この1時間を越して使っていると罰金8000円を払わねばならならない。

拙は昨晩からの出先より、そのチケットで帰宅途中、生理的な現象に2度も見舞われ、ただでさえ難しい「欧州トイレ探しの旅」に変わってしまう事態となった。その都度、時間と金を掛け、電車に乗り込むと検察隊がやって来た。

で、拙のチケットを見ると、なんとあと5分で期限切れになるところ。しかし、その地点から拙宅の最寄り駅までは3分くらいで着くはず。それに少しくらいオーバーしたって大目に見てくれるだろうと思っていた。

「切符を拝見」

「どうぞ」

「う~んん、今何時だぁ?」

と時計を見やる検察係。

「大丈夫な筈だけどね」

「いんやぁ、どこまで行くんだ」

「OX△だよ」

「ふん、ぎりぎりじゃないか」

「なんだよ、その言い方は。ギリギリでも1時間以内ならいいんだろ。こちらにはギリギリになってしまった事情もあるんだし」

「いやね、スイスでは事情はともあれ、1分でも過ぎたら罰金を頂くよ」

「なんだよ。Compassionateという人道的な対応が出来るのもスイスなんじゃないの?そんなことを言うと、赤十字の名が泣くぜ」

小柄で黒人の検察係は突如フランス語で喚き始めて、後ろから同僚が来ると次の乗客へと向かう。その両手は小刻みに震えていた。そんなに怒ることかな。

隣の席に座っていたスイス人がその後、拙に英語で耳打ち。

「スイス人はルールを主張したら最後、テコでも動かないんだよ」

「え、あんたもそうなのか?」

英国人ならここで笑うが、こいつは拙を睨みつけて目を新聞に戻した。

拙は心の中でつぶやく。

「アホか、勝手にやってろ」

スイス人、ことのほか杓子定規であります。

さて、最後はこうしてケチがついた2日間の物語。明日から何回かに分けてご披露する予定。

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英国に住んでいた頃はほぼ毎日1km泳いでいた。

泳いだ後は爽快で、2時間ほど汗が止まらない。水泳が全身運動だとは思わないが、かなりの有酸素運動であることは確かだ。

スイスに来てからは週に3回。でも、3月以降はまた日課になるだろう。

毎日泳いでいると、筋力も安定してくるのか、コンスタントに25mが19秒くらいだった。しかし、3ヶ月少し前から運動する機会が不規則になって、2,3週間泳げなくなることもあった。そうなると、泳ぐ速さにも影響する。

現在は3箇所のプールを使っている。どれも公営プールだ。プライベートのジムでプール付きというのは、ジュネーブではあまりお目にかかれない。インターコン・ホテルのジムとプールの料金を聞いて、釣られた深海魚の気持ちがよく判った。

公営プールのくせに、英国のプライベートジムよりも高価なのはどういうわけだ。ということで、週に3,4回にとどめているわけ。

でも、年通しで購入すると僅か2万5千円で済む。普通に入ると、1回450円だから、55回入れば元が取れる。拙は少なくても200回は通うから元以上だ。公営プールはこんなでいいんか?

年通しで買える期間は決まっている。1年分を3月に買うのが一番特なんだが、4月に買っても、8月に買っても、一年チケットの値段は同じで、有効期限は2月の終わりまで。

理由を聞いたが、両手を広げられてしまった。

それなら、拙にも出来ると真似をしたら、少し怒っていた。英国人なら笑う場面だ。やっぱ、こいつら冗談も通じないんで、スイス人と判明。

更衣室は完全個室になっていて、人のと交流なし。つまんない。

プールでは誰も彼もが一生懸命泳ぐ。水深が2m以上あるので、休むこともままならない。拙の場合は5分(250m)泳いだら、浅瀬か陸に上がってストレッチをする。そして、一気に500m。1分休んで、迷惑バタフライで100mと残りの距離を泳ぐ。

25m19秒平均というのはけっこう速いほうだと思っていたが、プールによってそのレベルが異なる。一番緩いのはジュネーブ市内のうらぶれたプール。ここは老人ばかり。でも、皆かくしゃくとして格好いい。年齢の割りに結構速い。ここは英語の出来るスイマーがいるので、話も弾む。でも、拙宅からは遠い、と言うか行き難いので、まだ数回しか行っていない。

もうひとつは国境を越えたところにあるプール。ここは最新の設備。でも、英語はまったく通じない。ここは既に15回ほど行ったが、ジャクジーもどきもあるので、なかなか快適。ここに来るヒトも肥満者はゼロ。老人でもしっかりと泳ぐ。

さらに、もうひとつは国連近くのプール。たぶん、ここが今後の常連の場となる。でも、あまり好きじゃない。理由はたくさん。設備が古い。職員も半分くらいは英語ダメ。スイマーは多国籍だが、英語を話すヒトは少ない。ジャクジーみたいな社交場がない。泳いだら帰るだけ。若い者はとても速くて、追い越されるのに慣れていない拙にはちょっと辛い。奴らの25mは15秒くらいかな。国連の若い職員?勤務時間がフレキシーなので、彼らは何時に行っても泳いでいる。

以前、誰かが言っていた。

「スイス人にとって、プールはリラックスするところだ」

じゃあ、泳いでんのは誰だよ。

奴らに合わせて泳いでしまい、当方は息も絶え絶え。

 

12日でジュネーブ到着からちょうど3ヶ月だった。長かったような、それでいてまだ何も学んでいないような、そんな気分。空は青い。でも、なんか空しい。

 

田中角栄は国交回復の祝辞として漢詩を書いたと記憶している。そこには「北京空晴秋気深」という文があった。これが新聞報道されたとき、学生時代の漢文教授は唖然としたそうだ。「晴れて空しい?」とはどういうことか。中国にケンカ売ってんのか、と新聞社に投稿したが、採用されなかったそうだ。どうやら漢詩の教養は国交に影響しなかったらしい。でも、後日角栄の漢詩は中国人民に広く知れ渡ることになった。中国から来た留学生に半マジで言われたことがある。「どんなに誠実であっても、気持ちを通じさせるにはこういう致命的な間違いはいけない」

 

拙フランス語の場合は教養とまではいかぬレベル。やはり言語による情報の収集力は大きい。このまま没フランスコミュニケーションのまま行くのかどうかは疑問。

 

英語だって、特に勉強したわけではない。大学受験以降、ちゃんとした学習などしてないが、いつしかコレスポンデンスなどは英人に喜ばれるようになっていた。以下、日本企業に長年勤める英人の言葉。

 

「コンサルでも商社でも、日本人からの依頼文は前置きが長すぎて、何を言っているか判らなくなる。焦点が不明瞭なんで、読むのが疲れるから、つい後回しにしちゃう。やっぱ学校の勉強や検定の点数だけじゃ測れないものがある」

 

日本人の英語文章力、表現力は絶賛されているのだが、その一方で内容が伴わないということを意味している。インドの法高官たちとコレポンを交わしたときは、彼らの使うヴィクトリアン・イングリッシュに辟易したことがある。拙は明治時代の日英外交書簡をいくつも読んでいるので、どういうものか知っていた。それらはやたら長い文章の中に要点は2行しかなかったりする。

 

日本人の書く英文コレポンにはそういうものが多いと言われる。どういうヒトがそういうものを書くのか、と日本の広告会社に長く勤める英人に聞いたことがある。

 

「彼らは日本で英語を学び、凄く優秀な成績で卒業している。だけど、外国で暮らしたことがないから辞書にない英語が判らない。また、上司や本から英作文の作法を習って、その通りに今でもやろうとする。だから、日本人の英文コレポンにはヴィクトリア時代が続いているのさ」

 

電話でコミュニケがうまく取れなかった頃など、テレックス、ファックスなどで補足事項を埋めて送信していたのは20年前の商社時代。拙の現職のイニシャル・アクセスも大概は英文コレポンから始まるが、今では文章と言葉とではコミュニケの目的が違う。言葉は文章よりも通じ合うものがあるから便利。文章は情報の確認に使う。言葉は魂で、文章は肉体という喩えは…正しくないような気がする。まあ、でも判ってよ。

 

英語ではなんとかなっても、取材先がフランス語だけだとお手上げ。最近出会ったドイツ人やドイツ語圏のスイス人の話では、「英語が話せるのはドイツ圏だけですよ。ベルンやチューリヒでは英語だけで十分」とのこと。そうかなあ、先日、駅でスイス・ジャーマンで通されて、結局何も判らなかったけどなあ。

  

 

 

連日の病院通い。と言っても大して病んでいるわけではない。日本や英国とは少し手続きが異なるだけ。おまけに健康保険のステイタスによっては、いくつかの面倒な作業もある。

 

今日は歯医者とアポを取った。電話でなく、わざわざ受付まで行ったのは、あらかじめどんなところか見ておきたかったから。いきなり、英語でいい感じ。

 

 


作年の夏、初めてジュネーブに来た。人口が740万人しかいないのに、世界で8番目にエネルギー消費量が多いと言われるスイスの家に入って最初に探したものは暖房器具。

「これだよ」と教えてもらったのは床。

床暖房?ってこと。

そう、床が暖かいんでやんす。つまり、それはセントラルヒーティングってことで、ガスか電気なわけで、ガスはそのまま地中のパイプで引かれ、電気は発電所から送電されるわけだ。

で、セントラルヒーティングの場合、各戸にボイラーがあって、かなり長い時間点灯している。水パイプが床下を循環するだけでこんなに暖かいのね。

はっきり言って熱い。

で、温度を下げようとすると、下がるまでに3,4日掛かる。そりゃ、比熱の問題。水はいつまでも温かい。





暑いなあ、と思って温度を下げてみても下がるまで2,3日掛かる。

寒いなあ、と思って温度を上げると上がるまでやはり2,3日。

どんなに調整しても、ちょうどいいのがない。

どこの家でも、家内では常夏の格好をしている。

寒い筈のスイスなのにそんなでいいのか?




雨が上がったので散歩に出る。拙宅の近くはワイン用のブドウ畑に囲まれている。スイスワインはそんなに知られていないのだが、確かに英国でもお目にかかった覚えがない。

ワインとビールは動かすな、という諺があるほど地場での美味さは格別だからだそうな。確かにスイス産の白ワインはフルーティで美味い。でも、赤はちょっとなあ。でも、今日現在の拙の経験の範囲。

刺身にも合うおいしいワインを見つけたいね、と老夫婦のような会話をしながら近所を散歩。

しかし、うるさいなぁ。定期的に飛んでくる飛行機もうるさいが、それ以上にうるさいのが乗用車。

表題のようにビチビチと音を立てながら、拙らの横を通り過ぎる。雨が上がったとは言え、路面の水分を巻き上げて水煙を立てて走っている。何なんだろうね、と見ていて気付いたのは水しぶきの方向。




ひだりがスノータイヤ。右は一般車用。

どうやらスノータイヤを履いている車のようだ。スノータイヤは一般のタイヤとは異なり、切れ目のような溝が細かく多い。水分はその切れ目の中に吸い込まれ、吸盤のような真空状態になって路面に吸い付くので、氷路面でも吸い付きが良いために滑りにくくなっている、と思う。

そして、そのゴム溝は路面を離れるときに後方に水しぶきを撒き散らし、一回転して、また路面で水を吸って真空状態を作り出すという仕組み、だと思う。

日本のスノータイヤはスパイクタイヤしか見たことなかったから、このタイヤを見て激しく納得。そして、うるさい理由までわかってしまった。でも持論だから間違っていたら、教えてね。




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