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備忘録に書くまでもなく、今日のことは忘れないだろう。
でも、ここに書いてしまうと、誰もが「なんだ、その程度のことなの」と思うかもしれない。
土曜日は在寿府日本人倶楽部の新年会で同席した面子がそのまま拙宅に集合して下さった。
普段は在寿府英国人社会に埋没する矮小なアジア人の拙であるが、日本人の善人相手に身の置き所を知り、とても快適だっただけでなく、心が和んだ。
物理学者のD教授には特に感謝。なんで、あんなに優しいのか。海外生活20年あまりの拙でもこういう人々の暖かき心に触れ、胸が膨らむ思いである。
それにしても、皆で食べたハマチは上手かった。
あ、今歯が取れた。来週英国に戻るので忙しいのに・・・。どこで治療すりゃいいんだ。
コミュ友のDさんから教えて頂いた魚屋でハマチを一本購入した。本当は彼女と分けたかったが、入荷の定まらないもののために、予定を作っていただくのも悪いと一人で行ってみた。
4300gで180フランク。日本円なら1万8千円くらい。業者もハマチという言葉を使っている。どれも4キロ前後でコレくらいの値段だそうだ。それだけ安定しているのなら、やはり養殖なんだろう。大きさもほぼ同じで長さは60cm前後か。
フィレにすっか?と聞くので、ウロコだけ取ってとお願いしたが、内臓も取られていた。心臓が欲しかったのだが、それは辛うじて残っていた。この心臓は焼いても、煮ても美味い。
腹びれから頭にかけての処理が大変。カマの部分をなんとか切り取る。これは照り焼きがいいだろう。大きいカマなので、ひとつで二人分はある。
ハマチの口先に出刃包丁を当て、頭蓋を一刀両断…しようとしたが、けっこう苦戦した。微妙にポイントがずれてしまっていた。頭はあまり食べるところがないけど、食感が他の部位とは異なり、頬肉などは骨格筋の中でも絞まりがあって、歯ごたえにも旨みにも特徴がある。ここは塩焼きか、潮汁が順当。
さて、本体からは約3㌔の柵が取れた。腹側、背側と言えば、背側の方に人気があるだろうか。刺身やカルパッチョも良いけど、ハマチの照り焼きも良いかも知れない、なんて勿体ないことはしない。
腹身には硬い部分があるので、そこは切り取って、カマと同様に焼くかハマチ大根などの煮物にする。
引いた皮は5センチ四方に切って冷凍。これは塩を降ってオーブンで焼くだけ。ブリ系の一番美味いのは刺身よりも皮ではないだろうか。
最後に残ったのは削ぎ落とした腹膜とあばら骨と三枚卸にした真ん中の骨と尾びれ。これらは熱湯に数分浸して、うしお汁。
煮立つギリギリのところでアクを取り除く。ダシはすぐに出てくるので、火の通ったところで、塩と隠し味の砂糖と酒で調味。味が回ったところで火を止める。この段階で食べてもそんなに美味くない。最低2時間放置する。
でも、他のことをしていて、2時間後には忘れている。ふと気付いて味をみるつもりで、ちょっとつまみ食い。汁は温めだが、食べ易い温度でもある。スペアリブのように手で食べる。小骨を口から出すのでゴミが出るし、テーブルでは汁があちこちに飛び散るのが嫌で、台所で立ったまま夕飯が始まった。夕飯と言っても、このうしお汁だけである。
野菜類はすべて背中の冷蔵庫にあるし、コメはまだ炊けてない。でも、汁を啜りながら、魚のスペアリブを食べるのは止められない。
なんでこんなに美味いのさ。
残りの汁は明日野菜を入れて野菜汁。
次回のうしお汁は味噌で味付けてみよう。
えーと、ジュネーブでの生活ぶりでした。
スイスは公共交通が発達していると聞いていたが、間もなく在スイス期間が4ヶ月になるというのに、走行距離は4千kmを越えている。通常、1年で1万キロだったから、これは使い過ぎだ。
カーシェアリングが発達していると事前に聞いていたので、英国で車を売って、スイスではカーシェリングシステムを使うつもりでいた。しかし、諸般の事情で英国からその車に乗って来て、いまだに使っている。右側通行で右ハンドルはけっこう使いにくいが、このまま使った方が安上がりになる。しかし、環境に優しいかどうかは疑問。
先日のダボス会議ではスイスは自らを環境ランキング1位と発表した。
「でも、どこが?なんで?」
と言うのが周囲の意見。スイス人自らが、自国の環境対策や意識に疑問を持っているのか。
環境保全の立場から公共交通は重視されているものの、「公共交通が嫌いだ」と言って憚らない連中も多いような気がする。
拙も公共交通が嫌いだ。下々の者どもと一緒にバスなど乗っていられるか、と言うのは冗談だが、西洋人の体臭や人息れが苦手。
この「苦手」を「嫌い」と表現すると、差別になりかねない。でも、スイス人は英国人ほど臭くない。たぶん、あれほど太ってないし、食生活も異なるし、健康管理に熱心だからだろう。スイスでは医療費を払うから、皆医者要らずであろうとする。
その成果は肉体を強くすることで、更なるモティベーションになる。水泳をする奴らがやたらに速いことは以前も述べた。毎日泳いでいりゃ、そりゃ速くなるわな。拙はこの4ヶ月で30回も泳いでないだろう。なにしろ、やることが多い。
その種の健康マンたちは通勤自体を運動する機会にしてしまうから公共交通を使わない。でも、楽しいのかな? 泳ぐ彼らの態度には楽しさはおろか、他者に対する配慮も少ないような気がする。ただ突進するばかり。なんだか自動車運転の気性も似てないか。
もうすぐ引越の片付けも終わる。仕事も軌道に乗せて、拙もプールで国連の連中に負けずに突進することにしよう。その前に出張があるけど。それは公共交通で。
同じ頃に建てられた青山の第一マンションに住んだのは1980年代の中ごろで、同棟に糸井重里やら、宮崎緑キャスターやら、業界人が多く住んでいた。彼らがあの場所を選んだのは利便性だったのだろう。NHKまで徒歩15分だった。表参堂の横断歩道でトットちゃんの運転するメルセデスにオケツを小突かれたのは遠い思い出。
その第一マンションも10年以上前にその老朽化ゆえに再開発か、大修繕か、ということになったと聞く。しかし、現宅でも悠然と鎮座している。
現在の家の場合は、その「古さ」ゆえだろうか、住み始めて数日内に「あれ?」と思うことがちらほら、chらほら、ちらほら・・・、
5時になると、2つの臭いが立ち込める。
ひとつはタバコの臭い。バスルームの換気扇から漂ってくると思うのだが、この時間になぜか空調が停止する。
もうひとつは料理。でも、なぜ毎回同じ臭いなんだろう?タマネギの煮物?
最上階は煙突の頂上ともいえる訳で、あらゆる階で吸い込まれた空気が共同の換気口を伝って、いろいろなごちゃ混ぜになって拡散する。
体調の悪いときに、この臭いはけっこう凄い。
事務所の営繕担当になんとかして伝えたいところだが証明するのは難しい。
「一部それとも、事務所まで持って行く方法は?」
引越の主役は誰なんだろう。
去る10月はUKからスイスへ、そして先日スイス内での引越しをした。
今度の家はいわゆる「筆とハウス」
そうペントハウスとは文豪が住む邸宅のことだ、というのはウソだが、本当に最上階に住む。いや、もう住んでいる。住み初めて気付いたのは、この建物が築40年であること。それでも、かなり人気のある物件らしい。相対的評価、ステイタス評価、財産評価、賃貸借評価、好悪評価、機能評価、土地評価などなど不動産評価には様々な基準があるので、一概に「これが決定要因である」とは言えないことがある。人気の理由は血糊ではなく、地の利。そして、スペースの広さと景観。今も夜景を見ながらコレを認める。
でも、広い割には収納力なし。スイス人は物持ちが少ないのか?スイスに来てから10キロほど服を捨てる。英国を出る前も10キロほど捨てたが、あの20キロは何だったのだろう。今は半袖、半ズボン。家の中は暑い。
けっこう高い階に住むので、エレベータが必須である。これもまた40年もの。ひどく遅いというわけでもないが、あまり優秀とも言えない。でも、いい加減にしてよ、と言いたくなる。
荷物の搬入の合間に外に出ると、同じエレベータの人々と出くわす。
ボンジュール、と言葉を交し合うが、
「今日、引っ越して来ました」
と英語で言うと、難しそうな顔をする確率が40%
となりの家族もご主人以外は英語を話さない。
まあ、面倒なコミュニケがないと思えば、それもいーかな。